第52回 夏におすすめの本 14冊+α

2016年7月19日(火)~8月19日(金)

第52回ポスター

「読んだ本をおススメして、きくみみくんクリアファイルを当てよう!」および、7月1日に開催した「Book Café」でご紹介いただいた中から14冊選びました。

「おススメカード」を参考にあなたにぴったりの1冊を見つけてください。

長い夏休みのお供に是非どうぞ!

「読んだ本をおススメして、きくみみくんクリアファイルを当てよう!」でおススメされた本

タイトル / 著者 ( シリーズ名)
1 人はなぜ「美しい」がわかるのか / 橋本治著 (ちくま新書 ; 377)
これほどまでに、「かんたんな」言葉で「むずかしい」話が書かれているのを、私は読んだことがありません。すごい。
2 動物農場 : おとぎばなし / ジョージ・オーウェル作 ; 川端康雄訳 (岩波文庫 ; 赤(32)-262-4)
人間の農場主が動物達の利益を搾取していることに気づいた牧場の動物達が革命によって人間を追い出し、「動物主義」に基づく「動物農場」をつくりあげるという物語です。動物が自ら統治する世界はユートピアとなるのでしょうか…?ディズニーの「ズートピア」にも影響を与えた本です。ぜひ読んでみてください。
3 声と話し方のトレーニング / 村上由美著 (平凡社新書 ; 454)
素敵な声は作れる!この本を読んでトレーニングをすれば、声の印象を変えられるかも?!就活に、プレゼンに、ダイエットに(?)ぜひ活用してみてください。
4 罪と罰 / ドストエフスキー著 ; 亀山郁夫訳 (光文社古典新訳文庫 ; [KAト1-7], [KAト1-8], [KAト1-9])
5 罪と罰 / [ドストエフスキー著] ; 工藤精一郎訳 (ドストエフスキー全集 ; 7)
「聞いたことはあるけれど読んだことはない…」この本はそんな本だと思います。しかし、一度手を伸ばすとなかなか手放せなくなる本です。思っているより面白いと思います。おすすめです。
6 ぼくたちの外国語学部 / 黒田龍之助著
ぼくたちが読まなくて誰が読むんですか!?
7 幸福の遺伝子 / リチャード・パワーズ著 ; 木原善彦訳
悲惨な過去を抱えているのに、いつも幸せそうに見えるタッサという留学生。彼女の「幸福」は周りの人間にも「感染」するかのよう。そんな彼女の秘密は遺伝子にあった!?という疑問が浮上し、国中を巻き込んだ一大スキャンダルに。原題はGenerosity : an Enhancementですが、ヒューマンエンハンスメントという現代の重要な問題系に取り組んだ作品です。と、書くと小難しく見えますが(実際結構難しい)読み物としてのクオリティが非常に高い!ラストは必見です。
8 ガーンジー島の読書会 / メアリー・アン・シェイファー, アニー・バロウズ著 ; 木村博江訳
書簡体でつづられるさわやかな物語です。時は1946年1月。ドイツ軍に占領されていた過去をもつ美しいガンジー島(現在イギリス王室の属領です)。島民のドージーから作家のジュリエットに手紙が届きます。魅力的な島民たちが行う読書会とは…?下巻ではとうとうジュリエットが島を訪れます。戦争の苦しい記憶まで優しく包んでくれるようなお話です。
9 素直な訳文の作り方 / 宮脇孝雄著 (翻訳の基本 / 宮脇孝雄著 ; 続)
一見すると、堅苦しそうな本のタイトルですが、中身は、英語と日本語に関する微妙な意味の違いなどの軽いコラムがたくさんあります。著者のウィットのきいた皮肉がくせになる!!
10 山月記・李陵 他九篇 / 中島敦著 (岩波文庫 ; 緑145-1)
「山月記」・「李陵」・「名人伝」といった中国の説話を下敷きにした作品では中・高の国語教育等でも扱われているためご存知の方も多いかと思いますが、今回私がこの短編集の中でおススメしたいのは、「文字禍」です。「文字の霊」について研究を続ける老博士が次第に文字に追い詰められながら、魅了されていく。普段から言語と対峙している皆さんなら、この本を読むことで想起される体験が何かあるのではないでしょうか。
11 歴史学のフロンティア : 地域から問い直す国民国家史観 / 秋田茂, 桃木至朗編 (阪大リーブル ; 8)
グローバル・ヒストリーの最先端をいこうとする阪大の先生方の熱意が伝わります…!!
12 世界の言語入門 / 黒田龍之助著 (講談社現代新書 ; 1959)
スラブ語学者でもある著者が、世界中の言語について新書2ページずつ説明した本書。著者の言語ごとのエピソードの豊富さには本当に驚かされます…!専攻語の項を見るもよし、新たな出会いをするもよし、外語生にこそオススメしたい1冊。
13 文学理論講義 : 新しいスタンダード / ピーター・バリー著
「今まで文学理論に関していい本がなかった。しかし、この本がとてもよくて皆さんにおすすめします」と文学の授業で先生からつよくすすめられました。
14 Disgraced : a play / Ayad Akhtar
2012年にピューリッツァー賞を受賞したアメリカ演劇です。イスラムの問題を扱ってるタイムリーな作品です。

「Book Café」で紹介された本

タイトル / 著者 ( シリーズ名)
15 黒い時計の旅 / スティーヴ・エリクソン [著] ; 柴田元幸訳
ヒトラー専属のポルノ作家と彼が出会い、憑りつかれた少女を巡る2つに別れた20世紀の流れ。互いを侵食し、融合する時間と空間。読書の醍醐味が読者の時間のみならず認識の“強奪”にあるのなら、本書は最良のテクストである。
16 犬の心臓 / ミハイル・A・ブルガーコフ著 ; 水野忠夫訳
17 地球の中心までトンネルを掘る / ケヴィン・ウィルソン著 ; 芹澤恵訳 (海外文学セレクション)
18 べつの言葉で / ジュンパ・ラヒリ著 ; 中嶋浩郎訳 (Crest book)
19 一個人的聖經 / 高行健著 (當代名家系列)
20 ある男の聖書 / 高行健著 ; 飯塚容訳
21 ペンギンの憂鬱 / アンドレイ・クルコフ著 ; 沼野恭子訳 (新潮クレスト・ブックス)