附属図書館長あいさつ

大阪大学附属図書館長の八木康史です。ご挨拶を兼ねて、附属図書館の役割と現状をお伝えいたします。

大阪大学附属図書館は、本学の掲げる教育・研究の理念・目標を支えるための基盤的な施設です。教育、研究支援の拠点、そして大学の内外で生み出される「知」(コレクション、学術コンテンツ)の集積及び利活用推進の拠点として、本学における教育・研究活動を支援しています。

全体で約389万冊の蔵書と7万種類の雑誌を擁する本附属図書館は、教育研究活動に必要不可欠な学術情報インフラとして、電子ジャーナル(約15,000タイトル)・電子ブック(約18,000タイトル)・データベース(40種類以上)などの電子媒体資料についても重点的に整備をしています。それらを利用して、学生が多様な学びを実現できる学修環境の整備として、4つの附属図書館すべてにアクティブ・ラーニング・スペースを設置し、利用促進を図っています。グループ学習や講習会、セミナーなどにも活用され、配置している TA(ティーチング・アシスタント)に自由に質問や相談をすることもできます。総合図書館には、多言語・異文化理解のための共同学習スペース「グローバル・コモンズ」があり、試験期には24時間利用できるスペースにもなっています。また多数の貴重資料を所蔵し、「知的遺産の継承」にも力を入れています。なかでも「懐徳堂文庫」は、大阪大学の源流の一つとされる学問所「懐徳堂」(1724年設立)で活用されていた資料約5万点から成り、そのすべてを所蔵しています。平成28年(2016年)3月には、懐徳堂文庫の一部資料のデジタル画像化を実施し、新しく「懐徳堂文庫」データベースとして公開しました。その他、「西洋古版アジア地図」、歌謡関係の「忍頂寺文庫」、「須田国太郎 能・狂言デッサン」、古浄瑠璃関係の「赤木文庫」、東洋学関係の「石濵文庫」など、多数の貴重なコレクションを所蔵しています。今後もこのような歴史的資料の保存対策を図るとともに、電子化や学内外への情報公開をすすめていきます。

また、大阪大学の学術成果を電子的に収蔵し情報発信するため、「大阪大学学術情報庫(OUKA – Osaka University Knowledge Archive)」を構築し、平成19年度(2007年度)に公開しました。平成27年度末(2015年度末)時点で、学位論文や紀要掲載論文など5万3千件を超えるコンテンツを公開しています。平成28年(2016年)8月からは収録コンテンツへのDOI (Digital Object Identifier)付与を開始し、大阪大学の研究成果発信機能を強化しました。今後も学術情報オープンアクセス化の流れに沿って、オープンサイエンスを推進していきます。

平成27年度の大学機関別認証評価においては、「図書館が整備され、教育研究上必要な資料が系統的に収集、整理されており、有効に活用されている」という評価を受けることができました。引き続き、図書等の教育研究上必要な資料の体系的整備を進め、本学における学習、教育及び研究活動を支えていき、さらには地域社会や国内外における学術研究の発展に貢献していく所存です。

本図書館は、このように多彩なスペースと多様で豊富な資料を安定的に維持し、「知」(コレクション、学術コンテンツ)の集積及び利活用推進の拠点として、学生や研究者の教育研究を支援しています。教育研究活動に積極的に活用されることを期待しております。

平成28年8月26日
大阪大学理事・副学長
大阪大学附属図書館長
八木 康史

Library Director

この投稿はEnglishで表示できます。