資料の種類と探し方の全体像:レポート作成レベル
レポートを執筆するにあたり、さまざまな資料を活用していく必要があります。 ここでは、レポートに使用する資料の種類とその探し方の概要をご案内します。
- より詳しい教材:講習会・ガイダンスの教材:レポート作成レベル(学部1~3年生)
- 個別のご相談:ラーニング・サポートデスク(レポートの書き方)、レファレンス・デスク(資料の探し方)
レポートに使用する資料の全体像
主なものとして、以下があります。使用場面にあわせて、使い分けていきましょう。
それぞれの資料の使用場面と探し方
参考図書(辞書、事典類)
事典・辞書・ハンドブックなど調べものに使用する図書のことを、参考図書と呼びます。
【使用場面】
- あるテーマについて、基本的な情報(定義・定説・背景)を確認する
Point 専門分野の参考図書では、ことばの定義だけでなく、そのテーマについての定説・背景の情報も得ることができます。
【探し方】
- 定義や概要を調べる:主要な参考図書の紹介
- 図書を探す:他の図書と同じ方法で検索できる
Point 大阪大学蔵書検索(OPAC)で参考図書のみに絞っての検索はできません。「分野名」に加えて、「事典」「辞書」「辞典」「ハンドブック」などを検索キーワードとして使ってみましょう。(例:「中国 事典」で検索) - 各図書館の参考図書コーナーで、該当分野の棚に並んでいる資料を手に取ってみる
入門書・概説書
初学者向けに書かれていて、あるテーマに関する知識・情報が体系的にまとめられている図書です。
【使用場面】
- あるテーマについて、基本的な情報(定説・背景)を確認する
- あるテーマについて、概要を体系的に理解する
【探し方】
- 図書を探す
Point 大阪大学蔵書検索(OPAC)では「入門書・概説書」だけに絞って検索することはできません。検索結果からいくつか候補の図書をリストアップし、図書館で現物を手に取って、自分のニーズに合う図書を探してみましょう。
専門書・研究書
基本的な知識のある学生・研究者向けに書かれており、絞られたテーマについて研究成果がまとめられている図書です。
【使用場面】
- 詳細な研究内容を得て、論証の根拠に利用する
- その分野の研究状況や研究史を把握する
【探し方】
雑誌論文
研究者向けに書かれており、絞られたテーマについて最新の研究成果を確認できます。雑誌論文は学術雑誌に収録されています。
【使用場面】
- 詳細な研究内容を得て、論証の根拠に利用する
【探し方】
新聞記事・一般雑誌記事
一般読者向けに書かれており、ある事件や事柄、それに対する社会の反応などを確認できます。速報性を重視することや、学術的な内容確認プロセスを経ていないことから、内容に誤り・偏りのある可能性があります。
【使用場面】
- あるテーマについて、最新の話題や状況を確認できる
- 過去の事件や事柄について、当時の報道内容や社会の反応を確認できる
【探し方】
インターネット情報
政府機関・地方公共団体などが公開する統計情報のような公的情報から、信頼性の低い情報まで玉石混交です。レポートで活用する場合は、掲載内容の信頼性を評価することが不可欠です。
【使用場面】
- 具体的テーマの着想や検索キーワードの参考にする
- 課題となったテーマに対して、何から手を付けて良いか分からない時の参考に
- 信頼できる情報であることを評価した上で、論証の根拠に利用する
【留意点】
例えば、以下の2つのポイントを用いて、信頼性を評価すると良いでしょう。
- 誰がその情報を発信しているか
Point サイトのドメインを見ると、情報の発信者をある程度判断することができます。例えば「go.jp」の場合は、日本の政府機関が発信している情報です。 - その情報が根拠に基づいて書かれているか
Point 引用や出典が示されていない場合は、根拠に基づいて書いていると判断できません。引用・出典が明記されている場合も、実際に出典の資料をチェックするとなお良いでしょう。
- 国立国会図書館インターネット資料収集保存事業(WARP)
対象:日本の政府機関、地方自治体など公的機関のWebサイトが中心 - Internet Archive Wayback Machine
対象:世界のWebサイトを幅広く収集