大阪大学図書館報 第56巻第1号(通巻199号), 2023.3

NEWS(2022.2~2023.2)

理工学図書館へネーミングライツを導入しました

 大阪大学はSky株式会社とネーミングライツに関する協定を締結し、理工学図書館東館1階(吹田キャンパス)のラーニング・コモンズは「Sky Innovation Studio (スカイ イノベーション スタジオ)」としてスタートしました。
 大阪大学が2018年8月に教育研究環境の向上や施設等の有効活用を目的にネーミングライツ制度を導入して以来、大学としては5件目、附属図書館としては、吹田キャンパス理工学図書館西館1階ラーニング・コモンズ(TPSCo Commons)およびラウンジ(TPSCo Lounge)に続いて2件目となります。
 また、2022年4月7日には、理工学図書館においてオープニングセレモニーを執り行い、Sky株式会社からは多田取締役、寺下執行役員、本学からは尾上理事・副学長・附属図書館長、藤本附属図書館副館長が出席しました。
 対象施設である理工学図書館東館1階のラーニング・コモンズは、2022年4月から3年間「Sky Innovation Studio (スカイ イノベーション スタジオ)」の愛称となります。ぜひご利用ください。

コモンズ テープカットの様子

附属図書館Webサイトをリニューアル!

2022年9月26日から、図書館システムの更新にあわせて、附属図書館Webサイトをリニューアルしました。

  • トップページのデザインをリニューアル
  • スマートフォンからも見やすく、求める情報にすぐにアクセスできるようデザインを一新しました。当日の開館時間の表示があったり、各館の開館カレンダーへもアクセスしやすくなっています。イベントや講習会のお知らせは、ページ下部のピックアップにも掲載していますので、ぜひチェックしてみてください!

  • ページ上部のメニューの内容を更新
  • ページ上部のメガメニューから、図書館のサービスを紹介している各ページにダイレクトにアクセスすることができます。メニューの項目も「利用案内」「資料を探す」「学習・研究支援」「図書館について」の4つのカテゴリに見直し行い、より探しやすくなりました。
      
  • 各館のトップページもリニューアル
  • 「総合図書館」「生命科学図書館」「理工学図書館」「外国学図書館」の4館それぞれのトップページも併せてデザインを変更しました。開館カレンダーを表示し、ページ右側のメニューから各館のサービス詳細が確認できます。

  • 大阪大学学術情報庫 OUKA(Osaka University Knowledge Archive)もリニューアル
  • 大阪大学の機関リポジトリ大阪大学学術情報庫 OUKA(Osaka University Knowledge Archive) について、画面をレスポンシブデザイン化し、貴重資料については画像公開におけるIIIF規格対応し、検索専用画面を新設しました。

利用者の皆さんが求める情報によりわかりやすくアクセスできるようになりましたので、ぜひご活用ください!

令和4年度附属図書館職員研修
「オープンサイエンス時代の研究データ管理支援と求められる人材の育成」実施報告

 令和4年度大阪大学図書館職員研修「オープンサイエンス時代の研究データ管理支援と求められる人材の育成」を対面およびオンライン(Webex)にて2023年2月14日(火)に開催しました。
 対象は大阪大学の図書館職員およびその他大学の教職員で、118名が参加しました。
 ※講演会のプログラム等は過去の職員研修に掲載しております。

講演「大阪大学の研究データ管理の取り組みの紹介」 甲斐 尚人 氏(大阪大学附属図書館研究開発室)

 大阪大学附属図書館研究開発室の甲斐尚人先生から、研究データ管理支援とその人材育成に関する大阪大学の取り組みについて講演いただきました。
 初めに、研究データ管理の国内外の動きについてご説明いただき、大阪大学ではオープンデータ推進室を設置し研究データポリシーの策定を進めていること、オープンサイエンス推進室と附属図書館を含む関係各部署が連携し、研究データ管理支援の環境整備の仕組みづくりを進めていることを紹介いただきました。また、大阪大学の研究データ管理を支援する人材育成の取り組みについては、NIIの関連事業と協同して必要なスキルの確認や教材の作成を行っていく予定であること、今後は既存の機器共用ネットワークを利用して関西地区の他大学との連携や人文社会系への展開を計画していることなどが紹介されました。

講演「九州大学の研究データ管理支援の取り組みの紹介」
 石田 栄美 氏 (九州大学データ駆動イノベーション推進本部研究データ管理支援部門)

 九州大学データ駆動イノベーション推進本部研究データ管理支援部門からは、石田栄美 先生をお招きし、九州大学での研究データ管理支援とその人材育成に関する取り組みについて講演いただきました。
 九州大学では、2022年4月に発足したデータ駆動イノベーション推進本部に研究データ管理支援部門(RDM部門)が設置され、附属図書館に設置された図書館DX支援室とも連携をとりながら、研究データポリシーの作成・研究データリテラシー教材の作成・研究データ管理計画支援など研究データ管理からやデータ管理の人的支援の活動を行っていることについて紹介がありました。また、研究データ管理⽀援⼈材の育成の取り組みとして、大学院のライブラリーサイエンス専攻にて情報専門職の育成を行うカリキュラムを設けていること、短期研修プログラムを受講できるトレーニングコースの設置を検討していることについてお話がありました。

質疑応答・参加者の感想

 質疑応答の時間には、両大学の研究データ管理支援の体制について、また人材を育成していく仕組みをどのように持続していくことができるのかなどについて等の質問がありました。
 また終了後のアンケート回答では、「具体的な取り組みについてお話しいただける貴重な機会でした」「研究データ管理、という言葉自体はよく耳にするものの、どのようなことを考え、どのような活動が進んでいるのか、ということを伺えて勉強になりました」などの意見があり、研究データ管理の現状と今後の課題について理解を深めていただく機会となりました。