大阪大学図書館報 第55巻第1号(通巻198号), 2022.3

【LS FORUM】
テーマ2:「LSが企画する学習支援活動」

図書館ラーニング・サポーター(2021年度)
各館ラーニング・サポーター担当職員

4館のラーニング・サポーター(LS)に聞きました。

LSは自分でテーマを設定して講習会を企画、実施することもあります。

2021年度、講習会を企画したLSの皆さんは、どんな工夫をしたのか、手ごたえはどうだったのでしょうか。

今後、講習会に限らず、オンラインで取り組んでみたいことも聞いてみました。

  • Q.1 講習会のテーマを選んだ理由は何でしょうか。(複数回答可)

    「講習会のテーマを選んだ理由は何でしょうか。」に対する回答
  • Q.2 企画のときにご自身が盛り込んだ工夫や伝えたかった点を教えてください。

    • できる限り双方向的になるようにクイズ形式にしました。
    • 量子力学を用いる内容で学部生ではまだ習ってないことも多かったので、必要な知識をなるべく少なくできるような説明を行った。
    • 1回目は、大学に関係する内容を選ばなければならないと思い、あまり参加者がこなかった。2回目は、その考え方を変えて、学生が知りたいと思うことを重視した結果、多くの参加者が集まった。
    • 阪大生なので、自力で調べようと思えば調べられる人がほとんどです。とはいえ、自力で調べるのは時間がかかる反面、講習会だと30分でいろんなことをあっさり学べてしまうというのも事実だと思っています。そのような視座から、阪大生が意外と知らないこと、力技で乗り切ろうとしがちなところに焦点を当てて、講習会の企画をするようにしています。
    • 自分は大学院入試の際、阪大に加えて他大学を受験した特殊な経験を持っており、同じように他大学の受験を考えている人にどのような準備を心がけるべきか経験を踏まえて伝えたかった。
    • 後で見返したときに復習がしやすいような資料作りをしたつもりです。
  • Q.3 講習会での参加者の反応・ご自身の手ごたえはどうでしたか。(複数回答可)

    「講習会での参加者の反応・ご自身の手ごたえはどうでしたか。」に対する回答

    「その他」の記述:

    • 参加者が同じテーマについて感想を教えてくれた。
    • 特に若い学年の参加者の反応を想定して、分かりやすい説明を考えるのが難しかったです(回答段階では講習会未実施)。
    • 比較的内容に満足してくれる参加者が多かったです。ただ、参加者自体はやはり少なかったり、身内(ゼミの後輩)などに限られたりしたため、その後にはなかなかつながりにくいなと感じています。
    • 参加者が予想より少なかった。
    • 人文系のレポートの書き方について講習会を実施した際にちょうどレポートで困っている学生が参加していたので、具体的にアドバイスした。
  • Q.4 LSの活動の中で、オンラインに向いている・オンラインで実施してみたいものがあれば教えて下さい。(自由記述)

    • プレゼンテーションのオンライン練習。今オンライン発表が多いため、プレゼンのやり方には違いがあります。他人からのアドバイスがあれば、もっと自信になるかもしれません。
    • 就職経験シェアのような活動です。複数の工学分野のLSが自分の経験談をシェアして、アドバイスを提供する活動を行いたいと思います。
    • 入国できない留学生に向けたオンライン図書館ツアー
    • 理工図なので、科学の雑談会を行いたいです。例えば、学生さんとLSはそれぞれ普段気を付いたものの原理を話す雑談会。普段気になるもの、例えば携帯のスクリーンの色がなぜ変わるのか、たまに家のWi-Fiが繋げないのはなぜだろうかなどの問題を自分が発見し、自分が調べてから、みんなにシェアします。こういうカフェ・雑談会・ワークショップを行いたいです。
    • 感染拡大のため、在宅勉強をしている人が増えています。図書館と比べ、自宅で勉強するのがなかなか集中できないと周りの人から聞いています。オンライン自習室を実施すれば役に立つかもしれません。

【LS担当職員より】

LSデスクに寄せられる最も多い相談は授業の課題や学習方法などですが、LSの皆さんはそこにとどまらず、視野を広げたり自分で疑問や課題を見つけたりすることが、学習生活をより豊かにするという提案をしてくれていることがわかりました。

様々なテーマの講習会やイベントがありますので、学生の皆さんは阪大にいる間に、興味のあるものにぜひ参加してみてくださいね。