学生と館長との懇談会を開催しました!
図書館企画課 北川
附属図書館では、2023年12月25日(月)に、第1回学生と館長との懇談会を開催いたしました。図書館利用者の大部分を占める本学学生のみなさんから直接意見を伺い、館長・副館長との意見交換をすることによって、今後の図書館運営・サービス向上に役立てることを目的としています。
今回は、主に図書館の開館時間や、ジャーナルの購読に関するご意見をいただきました。これに対して図書館からは、2024年度に向けて豊中・吹田地区の開館時間拡充を検討中であることや、限られた予算の中で購読ジャーナルの整備や論文のオープンアクセス推進に努めていることについて説明を行うなど、活発な意見交換が行われました。
開催報告は、「学生と館長との懇談会」のページ(学内限定)で公開しています。本記事では、開催時の様子とあわせて、これを機会に利用者のみなさんに知っていただきたい関連情報についてお伝えします。
なお、この懇談会は、今後も定期的な開催を予定しています。開催情報・参加者募集については「附属図書館Webサイト(お知らせ)」、SNS、館内掲示等でお知らせしますので、学生のみなさんの参加をお待ちしています。
開催方法
懇談会開催は附属図書館としては初めての試みでしたが、Web会議システムを使用した「オンライン」による開催としました。2020年からのコロナ禍以降、授業や附属図書館でも講習会等のオンライン開催が増えており、学生のみなさんも接続に慣れていること、またキャンパスが分かれているという本学の事情もふまえて、どこからでも参加しやすいことがオンラインによる開催とした理由です。
一方で、対面による懇談の良さもありますので、今後の開催方法については、附属図書館を会場とした開催やオンラインとのハイブリッドによる開催など、より学生のみなさんに参加していただきやすくなるよう改善を図っていきたいと考えています。
参加者・出席者について
附属図書館Webサイト等で参加者募集を行い、文系と理系、学部生と院生それぞれ3名の学生の方にご参加いただきました。附属図書館からは、館長と各館の副館長が出席し、4つの各館から職員も陪席しました。
- 本学には、3つのキャンパスに4つの図書館がありますが、附属図書館全体の館長と各館を担当する4名の副館長がいます。もしかすると、みなさんが講義を受講したことのある先生もいるかも?
- 附属図書館長 尾上 孝雄 理事・副学長(研究、国際(研究)、情報推進、図書館担当)、情報科学研究科 教授
- 副館長(総合図書館) 川合 康(人文学研究科 教授)
- 副館長(生命科学図書館) 日比野 浩(医学系研究科 教授)
- 副館長(理工学図書館) 藤本 慎司(工学研究科 教授)
- 副館長(外国学図書館) 古川 裕(人文学研究科 教授) (2024.3.25現在)
進行内容
最初に、学生の参加者から自己紹介していただきました。参加申込時に記載いただいた事前質問について、詳細を確認しながら図書館から説明を行った上で、その中から、テーマを絞って意見交換するという流れでした。
事前質問への回答について
事前質問は、懇談会開催のテーマを「学習・研究における図書館の利用について」として、参加申込時に受け付けました。
<ご意見1> 図書館へ要望を伝える「ご意見箱」の設置や附属図書館へ提言できるコーナーの設置について
附属図書館へ意見や要望を伝えたい時にどこにいったらよいかわからないというご意見をいただきました。
図書館からは、各館の入り口・カウンター近辺に「ご意見箱」を設置しているが周知が不足していると思われるため、広報を行っていくこと、また、ご意見・ご要望を投稿できるWebフォームを附属図書館Webサイトにまもなく設置する予定であることをお伝えしました。いつでもご意見・ご要望を投稿できるような体制を整え、いただいたご意見と附属図書館の対応について掲示することを予定しています。
なお、以下の通り各館の「ご意見箱」の設置、Webフォームの新設を行っていますので、ご紹介します。
各館カウンター近辺に「ご意見箱」を設置していますので、ご利用ください。
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<総合図書館のご意見箱> |
- 懇談会等でいただいたご意見を踏まえて、附属図書館への「ご意見・ご要望」を投稿できるWebフォームを新設しました。随時投稿を受付しておりますので、ぜひご意見をお寄せください(学内者限定です)。
<ご意見2>研究個室の予約方法について
大学院生の研究個室予約が1週間前からのオンライン先着順であることについて、特定の人が同じ部屋を予約できてしまうため仕組みを改善できないか、また研究個室の空調の調整や発話ができないことについて不便があるとのご意見をいただきました。
図書館からは、予約方法についてはシステムや平等性などの観点から変更が難しいことをお伝えしています。なお、空調については、総合図書館では全館一斉空調システムとなっており、季節や温湿度を元に運転期間・基準を決めて運用していること、研究個室もそれに準じており、個室のみの温度管理が難しい状況であることを説明しました。
また、発話ができる部屋については、図書館だけでなく、大学全体としての対応を働きかけていきたいと考えています。
- 「大阪大学附属図書館Webサイト」右上の「Webサービス」から大阪大学個人IDでログインしていただくと、「施設予約」からオンラインによる予約が可能です。(本学学部生・大学院生対象)
- ご利用にあたっては、「施設・設備」のページもご確認ください。
意見交換について
いただいたご意見の中から、特に「図書館の開館時間」と「ジャーナルの購読」2つのテーマについて、意見交換が行われました。
<意見交換1>近年のジャーナル購読権が切られていることについて
特に人文系のジャーナルについて2020年以降減少していると感じており、専門分野によって購読状況に差があるのではないかという話も聞いている、学生の購読層が顧みられていないと感じているとの意見がありました。
図書館からは、購読雑誌の減少については、特に海外の雑誌の毎年3-5%の値上がりや円安の影響等によって購読を減らさざるを得ず、限られた予算の中で、いかに効率的に維持できるか検討を行っている旨説明しました。また、学部・研究科の予算を集めて購読しているパッケージ契約以外に、各学部・研究科で独自に選定しているタイトルもあり、学生からも研究室の教員と意見交換するなど、ぜひ部局にも要望を伝えてほしい旨説明しました。
- 電子ジャーナルや、オープンアクセスで閲覧できる論文の情報等は以下のページで紹介しています
<意見交換2>開館時間について
全体的に開館時間を増やしてほしい、総合図書館だけでなく吹田キャンパスでも開館時間を延長してほしいというご意見がありました。
図書館からは、開館時間短縮の理由について、特にここ1~2年は電気代の高騰が大きく影響していることの説明を行いました。昨年度の開館時間短縮以降、総合図書館での平日夜間に一部エリアのみ利用時間延長などを行ってきましたが、学生の実態やニーズに合わせてもう少し長く利用できるよう2024年度に向けて検討を行っております。
なお、図書館の利用方法について参加学生にお尋ねしたところ、場所として利用したい人、蔵書を利用したい人など、学部や環境によってさまざまであることがわかりました。また、単なる学習する場所としてだけではなく、学生の安全・安心な居場所として開けてほしいとのご意見もいただきました。
- 2024年度より、総合図書館授業期および理工学図書館の開館時間を延長いたします。
最後に
最後に館長・副館長から一言ずつコメントがあり、約1時間で第1回の懇談会は終了となりました。
すべてのご要望にお応えすることは難しい面もあるのですが、直接意見を交わすことにより、図書館としても各業務を見直すよい機会になったと感じています。
懇談会は、今後も定期的に開催する予定ですので、ぜひ参加を検討いただければ幸いです。
また、今回ご紹介したような附属図書館からの情報は、適宜「附属図書館Webサイト」等で公開しています。マイハンダイからもリンクしていますので、学生生活の中で図書館を有効活用していただけるよう、よろしくお願いいたします!